20代で「新築を建てたい」と思った瞬間に、足が止まる理由

20代で家を持ちたいと考えることは、決して早すぎる判断ではありません。SNSや周囲の影響で、「いつかはマイホーム」という言葉が少しずつ現実味を帯びてくる時期です。
ただ、いざ具体的に考え始めると、多くの人が同じところで立ち止まります。

土地がない。
費用が足りない。
この2つが頭に浮かんだ瞬間、「今はまだ無理かもしれない」と考えること自体を止めてしまう人がほとんどです。

しかし、その判断は本当に「今は無理だから」でしょうか。

土地がない＝家を持てない、ではない

新築を前提に考えると、まず土地を探す必要があります。
ですが土地探しは、20代にとって非常にハードルが高い行為です。

・希望エリアは価格が高い
・駅近は予算オーバー
・安い土地は立地に不安がある
・そもそも何を基準に選べばいいかわからない

結果として、
「土地が見つからない＝無理」という結論に行き着きます。

ただ、ここで一度前提を外して考えてみてください。

本当に土地から用意しないと、家は持てないのでしょうか。

中古住宅・中古マンションという選択肢

土地がない人の多くは、「更地に家を建てる」という前提だけで考えています。ですが実際には、すでに建物がある住宅を選ぶという方法もあります。

・中古戸建て
・中古マンション

これらは、土地と建物がセットになっています。

つまり、土地探しをしなくても住まいを持つことができるということです。

新築しか見ていなかった人にとって、ここで初めて選択肢が増えます。

「中古＝妥協」という思い込み

中古住宅と聞くと、こんなイメージを持つ人も多いはずです。

・古そう
・汚い
・我慢が必要
・デザインが期待できない

正直に言うと、この印象は半分は正しく、半分は間違いです。

何も手を加えなければ、住みにくい物件も確かにあります。

ただし、フルリフォームを前提にすると話は大きく変わります。

フルリフォームは「直す」ではなく「つくる」

リフォームという言葉に、「壊れたところを直すだけ」という印象を持っていませんか。
フルリフォームは違います。

・間取りを変える
・収納を見直す
・内装を一新する
・設備や性能を整える

これは、今の暮らしに合わせて家をつくり直す行為です。実際、新築と同じように自分たちらしい住まいを形にすることができます。

しかも、すでにあるものを活かす分、コストを抑えやすいという大きなメリットもあります。

費用が足りないと感じる本当の理由

20代が新築で立ち止まる最大の理由は、やはりお金です。

・住宅ローンが不安
・頭金が用意できない
・将来の収入が読めない

この感覚は、とても正常です。むしろ、何も考えずに借りる方がリスクは高いと言えます。

ただ、ここで一つ考えてほしいのは、新築フルオプション前提の予算感で判断していないかという点です。

予算は「家の持ち方」で大きく変わる

同じ「家を持つ」というゴールでも、選ぶ方法によって必要な金額は大きく変わります。

・土地＋新築
・中古住宅＋フルリフォーム
・マンション＋リノベーション

この違いを知らないまま、一番高い選択肢だけを見て諦めてしまう人は少なくありません。

最近は実際に、新築を選ばずに中古＋フルリフォームを選ぶ人が確実に増えています。

気づけば30代、同じ悩みを抱えている人も多い

この話は、20代だけのものではありません。

「いつか建てたい」と思いながら、仕事や生活を優先しているうちに、気づけば30代。

家賃を払い続けながら、「今から新築は厳しいかも」とまた立ち止まってしまう。

これは、珍しい話ではありません。20代で止まった理由と、30代で止まる理由は、実はほとんど同じです。

毎月の家賃を、ただ消えるお金にしないために

賃貸は身軽で、気楽な選択です。
ただ一方で、こんな不安もありませんか。

・一生払い続ける家賃
・更新のたびに感じる負担
・将来の住まいへの不安

毎月の家賃は、いくら払っても自分の資産にはなりません。

同じ金額を払うなら、家を「持つ」という選択肢があることも知っておいてほしいのです。

結論｜新築を建てるだけが選択肢ではない

結論として、家を持つ方法は新築を建てることだけではありません。

中古住宅を購入し、フルリフォームで自分たちの暮らしに合わせる。この選択をする人は、今、確実に増えています。特に20代・30代は、これから暮らしが変わる世代です。

最初から完璧な家を目指さなくてもいい。暮らしながら整えていく。

「建てる」＝新築、ではない。

賃貸で家賃を払い続ける以外にも、現実的な道はあります。

もし今、立ち止まっているなら、それは失敗ではありません。

選択肢を増やすタイミングです！